ビーファースト アメリカ進出になぜFlo Milli/ATL Jacobを起用?狙いを考察【BE:FIRST】
BE:FIRSTがアメリカ進出でFlo Milli・ATL Jacobを起用した背景には、大きな決断がありました。

この記事ではアメリカ進出でFlo Milli・ATL Jacobを起用した理由と、その背景にある戦略を考察します。
- アメリカ進出でFlo Milli・ATL Jacobを起用した理由
- アメリカ進出のためにBE:FIRSTが選んだ戦略のメリット・デメリット
【BE:FIRST】Flo Milli・ATL Jacobは何者?プロフィールを徹底解説
ジャンプできる目次
ビーファーストアメリカ進出になぜFlo Milli・ATL Jacobを起用?
BE:FIRSTが新曲「BRUCE WAYNE」でFlo Milli・ATL Jacobを迎えたのには、単なる話題作りを超えた狙いがあるようです。
ビーファーストアメリカ進出になぜFlo Milli・ATL Jacobを起用?
I got a J Pop song otw 🔥 pic.twitter.com/ChHIZ64hMW
— ATLJACOB (@atljacobbeatz) July 27, 2026
Flo Milli・ATL Jacobの起用は、本場アメリカのヒップホップシーンに正面から挑むという、BE:FIRSTの意思表示だと考えられます。


LALALA USAによると、BE:FIRSTを生んだオーディション番組『THE FIRST』は、そもそも「日本発、世界で活躍するボーイズグループをつくりたい」という思いから始まった企画だといいます。
2021年11月のデビュー以来、この目標は一貫して掲げられ続けてきました。
そして今回のグローバルEP「WATCH ME」も、BMSG公式リリースにて「オーディション時から掲げてきた『世界で活躍するボーイバンド』という公約の実現に向け、世界を舞台に新たな挑戦へ踏み出す意欲作」と明言されています。
つまりFlo Milli・ATL Jacobの起用は、方向転換ではなくデビュー当初からの目標に向けた、必然のステップだといえます。
Billboardのインタビューによると、メンバーのLEOはまず楽曲が先に完成し、その後で客演を探す流れだったことを明かしています。
なぜ黒人ラッパー・プロデューサーを起用したのか?
ATL Jacob・Flo Milliの起用は、ヒップホップという文化の発祥そのものに敬意を示す選択だと考えられます。

Rolling Stone Japanによると、ATL Jacobは、Future・Drake・Nicki Minaj・Lil Babyといった、アメリカのヒップホップシーンを代表するアーティストたちの作品を数多く手がけてきたプロデューサーだといいます。
Flo Milliも、TikTokを中心に世界的なバイラルヒットを連発する米国新世代の女性ラッパーとして知られています。
@flomillishit BRUCE WAYNE OUT NOW⚡️ @BE:FIRST Official @ATL Jacob ♬ original sound – floski✰
ヒップホップはもともとアフリカ系アメリカ人のコミュニティから生まれたカルチャーです。
これは、洗練されたポップサウンドで勝負するアプローチとは異なる、BE:FIRSTなりの覚悟の示し方だといえるでしょう。
新曲初披露がアメリカだったことの意味は?
「BRUCE WAYNE」のパフォーマンス初披露は日本ではなく、米国で開催されたストリートダンス世界大会という場でした。
エイベックス・ポータルによると、「BRUCE WAYNE」は2026年8月1日、米国アリゾナ州で開催された「2026 World Hip Hop Dance Championship」の決勝ハーフタイムショーで初披露されたといいます。
この大会は今年で25周年を迎えるストリートダンス世界最高峰の大会で、日本のボーイズグループの新曲が日本以外の国で初披露されるのは、まだ珍しいケースです。
さらにこの大会は、メンバーのSOTAにとって特別な意味を持つ舞台でした。SOTAはBE:FIRSTとして活動する前、2016年から2019年にかけてこの大会で4年連続世界チャンピオンに輝いた経歴を持っています。
凱旋の舞台で新曲を初披露するという演出は、偶然ではなく、明確な意図を持って組まれたスケジュールだったと考えられます。
アメリカ進出のための戦略とそのメリット・デメリットは?
BE:FIRSTが選んだアメリカ進出の戦略は、大きなチャンスと同時にリスクも背負う決断だったようです。
アメリカ進出のための戦略とそのメリット・デメリットは?
BE:FIRSTはインディペンデントという形でアメリカ進出を進めており、最大のメリットはクリエイティビティと意思決定の自由、最大のデメリットは短期的な利益を犠牲にするコスト構造にあると考えられます。


テレビ東京の経済番組の取材で、SKY-HIは海外展開について踏み込んだ話をしています。
国内であれば東京ドーム公演2日間で確実に大きな利益を得られる一方、北米では小規模なアリーナツアーから始まり、2〜3年かけてようやく投資を回収できる規模になるという構造だといいます。
この差の大きさから、多くの芸能事務所は「危ない橋は渡らない」という判断に傾きがちだとSKY-HIは指摘しています。
対してBMSGは、直近の利益より海外市場での長期的な資産形成を優先するという、通常の事務所とは異なる経営判断を選んでいます。
BE:FIRSTがFlo Milli・ATL Jacobという世界的クリエイターを迎え、独立した形で制作・流通・プロモーションを進める今回の戦略は、まさにこの「覚悟」の延長線上にあるといえます。
なぜ今このタイミングでこの戦略を選んだのか?
デビュー5周年という節目、そして海外リスナー比率が4割を超えるという手応えが、今回のタイミングを後押ししたと考えられます。
SKY-HIは同番組で、BE:FIRSTの海外リスナー比率について具体的な数字を挙げています。
国内の音楽業界関係者の分析によると、BE:FIRSTの海外リスナー比率は日本のボーイズグループの中でも高い水準にあり、4割強が海外からの視聴だといいます。
ストリーミングやYouTubeでの再生数という「聴かれている実感」が積み上がってきたことで、次のフェーズとして本格的な海外投資に踏み切るタイミングが今だと判断したと見ることができます。
種まきの時期を経て、収穫のフェーズに入ったというのが、このタイミングの意味でしょう。
ジャネット・ジャクソンとのコラボは伏線だった?
BE:FIRSTとジャネット・ジャクソンのコラボレーションは、突然実現したものではなく、これまでの活動の積み重ねが結実した出来事でした。
ジャネット・ジャクソンとのコラボは伏線だった?
このコラボは、BE:FIRSTが以前から続けてきたジャクソン・ファミリーへのリスペクトの延長線上にあったと考えられます。


BE:FIRSTは2025年10月の段階で、The Jackson 5の名曲「I Want You Back」のリメイクカバーをリリースしています。
当時はBE:FIRSTらしいヒップホップ路線から少し離れた、ポップで親しみやすい選曲に驚いたファンも多かったといいます。
その後2026年6月12日、ジャネット・ジャクソンとのコラボレーション楽曲「Doesn’t Really Matter(Remix)」がサプライズリリースされました。
Jackson 5のカバーから約半年越しでの本人コラボという流れを踏まえると、あのカバー曲は単なる選曲ではなく、今回のコラボへの布石だったと見ることができます。
ジャネット・ジャクソンとのコラボは米国進出とどう関係する?
ジャネット・ジャクソンは全米で絶大な認知度を持つレジェンドであり、このコラボはBE:FIRSTがアメリカの音楽シーンに名前を知ってもらう入り口になったと考えられます。
2026年6月14日、ジャネット・ジャクソンの来日公演『JANET JACKSON JAPAN 2026』のKアリーナ横浜公演で、BE:FIRSTはスペシャルゲストとして出演しています。
ライブ終盤には、ジャネット本人と「Doesn’t Really Matter(Remix)」を生パフォーマンスし、ジャネットが観客の前で「この曲を再び1位にしてくれてありがとう」とBE:FIRSTに感謝を伝える場面もありました。
ここで重要なのは、ジャネット・ジャクソンというアーティストの立ち位置です。
「BRUCE WAYNE」のATL Jacob・Flo Milliが「今」のヒップホップシーンの中心人物だとすれば、ジャネット・ジャクソンは世代を超えてアメリカの音楽シーン全体から尊敬される存在です。
つまりこのコラボは、ヒップホップ路線とは少し違う角度から、アメリカの音楽業界・メディアに対する信頼形成という役割を果たしたと考えられます。
ジャンルを超えたレジェンドとの共演実績は、後に続く「BRUCE WAYNE」のような本格的な海外挑戦の下地として機能したといえるでしょう。
RIEHATA本人の振付が意味するものは?
「BRUCE WAYNE」の振付を担当したのは、BE:FIRSTにとって馴染み深いRIEHATATOKYOですが、今回は少し違う顔ぶれでした。
RIEHATA本人の振付が意味するものは?
これまでお弟子さんが担当することが多かったBE:FIRSTの振付を、今回はRIEHATA本人が手がけている点に、この楽曲への本気度が表れていると考えられます。


BE:FIRSTはこれまで「Boom Boom Back」をはじめ、複数の楽曲でKAITAやKAZ the FIREといった振付師を起用してきました。
この2人は、RIEHATAが主宰するダンスカンパニー「RIEHATATOKYO」に所属する、いわばRIEHATAの門下生にあたる存在です。ほかにもReiNaが振付を手がけた楽曲もあります。
つまりBE:FIRSTのダンスは、これまで基本的にRIEHATAの弟子筋によって作られてきたということです。
そうした流れの中で、「BRUCE WAYNE」ではRIEHATA本人がクレジットされています。
世界的なアーティストの振付を数多く手がけてきた本人が直接手を動かしたという事実は、この楽曲がBE:FIRSTにとって特別な位置づけであることの裏付けといえるでしょう。
RIEHATAが海外から評価される理由は?
RIEHATAは2016年、クリス・ブラウンの楽曲「PARTY」のミュージックビデオへの出演をきっかけに、海外からのオファーが一気に増えたという経歴を持っています。
RIEHATAは2015年、Instagramを通じてクリス・ブラウン本人と交流するようになり、同年のフィリピン公演にサプライズゲストとして招かれています。
その縁から2016年、「PARTY feat. Usher & Gucci Mane」のMVに出演。ダンスシーンだけでなく、冒頭で日本語を話すキーパーソンとしても登場するという異例の起用でした。
本人はインタビューで、クリス・ブラウンの仕事を経験したことで「彼に一番近いアジア人」として一気にオファーが増えたと振り返っています。
以降、TWICEやBTS、NCTなどK-POPアーティストの振付も数多く手がけ、今やアジアを代表する振付師として世界から信頼を集める存在になりました。
こうした経歴を踏まえると、「BRUCE WAYNE」でRIEHATA本人が振付を担当したのは、本場で認められてきた実力者を直接起用するという、音楽面での起用方針と同じ発想だと考えられます。
ジャネット・ジャクソン公演でのRIEHATAの関わりは?
ジャネット・ジャクソンの来日公演には、RIEHATA本人を含むRIEHATATOKYOのメンバーがダンサーとして参加しており、BE:FIRSTとの結びつきの深さがうかがえます。


BE:FIRSTのジャクソン・ファミリーへのリスペクトを軸にした一連の活動には、RIEHATATOKYOの存在が随所に絡んでいます。
ジャネット・ジャクソンという、ダンスパフォーマンスの本場であるアメリカを代表するレジェンドの来日公演に、RIEHATA自身が関わっていたことは、単なる偶然とは考えにくい部分です。
こうした背景を踏まえると、「BRUCE WAYNE」でのRIEHATA本人による振付は、ジャネット・ジャクソンとのつながりから続く、一連のアメリカ本格挑戦の流れの一部として捉えることができます。
音楽面でATL Jacob・Flo Milliという本場の実力者を迎えたのと同じように、ダンス面でも本場基準の表現者を直接起用する。この徹底ぶりに、BE:FIRSTの覚悟が表れています。
なぜ今、日本のボーイズグループが一斉に世界へ?
BE:FIRSTの動きは、実は単独の動きではありません。2026年は日本のボーイズグループにとって、大きな転換点の年になっています。
なぜ今、日本のボーイズグループが一斉に世界へ?


CDJournalによると、JO1は2026年10月2日、USオリジナルEP「ANIMAL」をリリースし、全米デビューすることを発表しています。先行配信曲「WHATCHA DOIN」のミュージックビデオは、BE:FIRSTの「BRUCE WAYNE」と同じ2026年7月31日に公開されました。
音楽ナタリーによると、Number_iも、2026年2月に世界最大手タレントエージェンシーのWMEと、5月には米名門レーベルのAtlantic Recordsと契約しています。
9月23日にはAtlantic Records契約後第1弾となるトリプルA面シングル「REBON / BUGS LIFE / DIGITAL GIRL」をリリース予定で、先行リリースされた「BUGS LIFE」はビルボードジャパンの総合首位を獲得しました。
複数のトップグループが同じタイミングで海外進出を加速させているという事実は、個々のグループの戦略以上に、日本の音楽業界全体が海外市場を意識し始めた転換点を示しているといえます。
BE:FIRSTならではの挑戦の仕方とは?
同じ「海外進出」でも、JO1がK-POP色の強いサウンドを軸にしているのに対し、BE:FIRSTはヒップホップの原点に近いサウンドを選んでいる点が対照的です。
JO1がK-POP的な洗練されたサウンドで勝負する一方、BE:FIRSTは重いベースとストリート由来のビートを前面に出した「BRUCE WAYNE」で、あえてジャンルの本場に近い場所から評価を得ようとしているように見えます。
Number_iは大手レーベルとの契約という形での進出であり、BE:FIRSTのインディペンデント戦略とはまた違うアプローチです。
それぞれが異なる方法で同じ目標に向かっていると捉えると、BE:FIRSTが選んだ「本場のヒップホップに正面から挑む」という方針の独自性がより際立ちます。
まとめ
BE:FIRSTがアメリカ進出で「BRUCE WAYNE」にFlo Milli・ATL Jacobを起用した背景には、デビュー当初からの公約と、これまで積み重ねてきたアメリカへの布石がありました。
- Flo Milli・ATL Jacobの起用は、デビュー当初から掲げてきた「世界で活躍するボーイバンド」という公約を実現する一手だと考えられる
- SKY-HIは国内公演の大きな利益より、北米での長期投資を優先する経営判断を選んでいる
- Jackson 5カバーからジャネット・ジャクソンとのコラボまでの流れは、アメリカ音楽業界への信頼形成の一環と見られる
- 振付を担当したRIEHATA本人も、海外で実力を認められてきた表現者。音楽・ダンス両面で本場基準の起用が徹底されている
- 2026年はJO1・Number_iも同時期にアメリカ進出を本格化させており、日本のボーイズグループにとって転換点の年といえる
一つひとつの起用や決断がバラバラではなく、すべて同じ方向を向いていると分かると、「BRUCE WAYNE」という曲の見え方も変わってきますよね。
まだこの曲を聴いていない方は、ぜひ一連の流れを踏まえて聴いてみてください!
